Case studies
事例紹介
PFAS分解を実現する大気圧プラズマ装置と導入支援
特注製作と技術コンサルティングによる実証・研究支援
PFAS(有機フッ素化合物)は分解が困難な物質であり、その対策に向けては分解原理だけでなく、研究や実証の現場で実際に使用できる装置として成立しているかどうかが重要となります。サンラインでは、液体中のPFASを大気圧プラズマによって分解する技術を開発すると同時に、その技術を研究・実証用途で活用できる装置として成立させることを目的に設計しました。
本装置では、大気圧下で空気を用いてプラズマを生成することができるため、真空設備や希ガス供給設備を必要としません。その結果、装置構成の簡素化とランニングコストの低減を実現しています。この特長により、研究施設への据え置き設置だけでなく、実証試験現場への持ち込みや、既存設備への後付け導入といった柔軟な運用が可能となります。
また、本装置は商用電源100Vやポータブル電源での動作を想定した設計としており、処理場所を選ばずPFAS分解試験を行える点も特長です。PFAS水溶液を外部へ搬出せず、発生源や研究拠点でそのまま分解処理を検討できるため、研究・実証のスピード向上にも寄与します。
サンラインでは、本PFAS分解装置の製造・販売に加え、用途や目的に応じた特注製作および導入支援を提供します。PFASの種類や濃度、水質条件、必要とされる処理量を踏まえた課題整理を行い、プラズマ分解技術の適用方法を検討したうえで、装置仕様の設計から導入までを一貫して支援します。
本装置および技術支援は、PFAS分解に関する研究開発や実証試験を進める企業・研究機関にとって、分解技術を「試せる」「検証できる」環境を整えるための実用的な選択肢となることを目指しています。

図.プラズマ照射の様子
本装置の基盤となっているPFAS分解技術については、分解原理や実験結果を含め、以下の記事で詳しく紹介しています。
技術背景をあわせてご確認いただくことで、本装置の位置づけや活用イメージをより具体的にご理解いただけます。
こちらの記事も併せてご覧ください。